済州四・三 76周年大阪慰霊祭

約3万人が亡くなったと言われる済州4・3事件。済州出身者が多く住む大阪では、毎年犠牲者慰霊祭を開催しています。

日本で四・三生存受刑者に会う(文京洙)

日本で四・三生存受刑者に会う 文京洙

さる2019年1月に再審請求で公訴棄却の勝訴判決を勝ち取った4・3生存受刑者18名に続き、第2次として6名が再審請求を準備しています。そのうちのお一人が東京に居住しておられることが明らかになりました。以下は、ご本人に面談した文京洙・立命館大特任教授による解説です。2019年5月20日付『済州新報』コラム「済州時論」に掲載された記事の日本語版を、著者よりご提供いただきました。ありがとうございました。

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すでに各種メディアを通じて報道されていたように、去る1月、済州四・三当時、実施されたものとされる軍法会議の受刑者18人の再審請求に対して、済州地方法院は事実上の無罪といえる公訴棄却の判決を言い渡した。検察がこの判決に対する控訴を断念したことから、一審法院の判決が確定し、再審を請求した皆さんは70年ぶりに前科者の汚名をそそぐことが出来た。

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日本での「済州4・3」の記憶運動は朝鮮半島の和合の象徴(ハンギョレ)

呉光現・在日4・3遺族会会長へのハンギョレのインタビュー記事(日本語訳)です(ホ・ホジュン記者)。原文のWeb掲載は、2019年5月5日でした。

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日本の大阪で会った呉光現・在日本済州4・3犠牲者遺族会長。写真ホ・ホジュン記者

日本では済州4・3で亡くなった方々すべてを「犠牲者」として慰霊してきました。南と北が同じ空間で生活する在日同胞社会こそ対立から和解に、反目から和合に進まねばなりません。済州出身在日同胞共同体が強固に形成された大阪で済州4・3を記憶し、残されることは日本社会に根を下ろした私たちがしなければならないことです。

4月28日、日本の大阪の統国寺で開かれた「在日本済州4・3犠牲者慰霊祭」で呉光現(63)、在日本済州4・3犠牲者遺族会会長はこう語った。済州の西帰浦の中文洞河源里出身の父は日帝強占時、隣村の月坪出身の母は解放直後大阪に渡ってきた。

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「若者たちの旅」が済州などで報道

大阪慰霊祭実行委が実施した「2019年若者たちの済州4・3の旅」(2019年4月30日~5月3日)が、済州などの報道機関で紹介されました。動画と一部記事の翻訳を中心に紹介します。

在日済州人の故郷訪問…「4・3を知りたい」【動画】(済州MBC 2019/05/01放映)

在日済州人の子孫、4・3を訪ね済州へ(済民日報 2019/04/30)

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30日、在日済州人の子孫20余名と済州4・3汎国民委員会の関係者がノブンスンイ4・3記念館の慰霊碑の前で記念撮影をしている。
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71周年4・3追念式(済州)より

さる2019年4月3日、済州4・3平和公園で開催された第71周年4・3犠牲者追念式より、大学生チョン・ヒャンシンさんが祖母キム・ヨンオクさんの苦難の人生を訴えた「遺族事縁朗読」、および童謡「故郷の春」を歌った在日済州人4世俳優・姜河那さんと済州の小学生ペク・チウンさんへのインタビュー記事の翻訳、そしてハンギョレ新聞による参列者遺族への取材記事(リンク)を紹介します。 

遺族事縁朗読 チョン・ヒャンシン

こんにちは、私の名前はチョン・ヒャンシンです。1942年生まれのキム・ヨンオク ハルモニの孫で、済州市に住む大学生です。今日は4・3の遺族であり、後遺障害者でもある私のハルモニの話をします。

ハルモニについて知らなかったことが、余りにも多くありました。ハルモニは字を書くことができませんでした。お年玉袋に私の名前チョン・ヒャンシンの三文字を書いてくださった2年前、その事実を初めて知りました。ハルモニの頭には赤ちゃんの拳ほどの、ぽこんとへこんだ傷があります。それが4・3の後遺障害だったことも、昨年4月になって知りました。甚だしくは10歳まで靴を一度も履いたことのない孤児だったという事実も信じられませんでした。

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4・3 71周年大阪慰霊祭を伝える報道

大阪の済州4・3 71周年慰霊祭を伝える読売新聞、ハンギョレ、済州MBC(動画)、済州トゥデイの報道をまとめました。

  • 四・三事件」の犠牲者を悼む 天王寺で慰霊祭(読売新聞2019/04/29)
  • 「日本では済州4・3がひとつになる」…大阪で開かれた4・3慰霊祭(ハンギョレ2019/05/01、日本版05/02)
  • [済州4・3 71周年大阪慰霊祭]統国寺4・3慰霊碑【動画】(済州MBC 2019/05/03)
  • [金吉浩の日本の話]大阪済州4・3 71周年慰霊祭(済州トゥデイ2019/04/29)
四・三事件」の犠牲者を悼む 天王寺で慰霊祭(読売新聞2019/04/29)

韓国・済州(チェジュ)島で1948年、島民3万人が犠牲になったとされる「四・三事件」の慰霊祭が28日、大阪市天王寺区の統国寺であり、遺族ら約300人が昨秋建立された慰霊碑の前で犠牲者の冥福(めいふく)を祈った。

事件は同年4月3日、朝鮮半島の南北分断につながる「南朝鮮」単独での選挙に反対する島民の蜂起が発端。軍や警察の鎮圧で多くの村が焼かれ、大阪に逃げた島民もいた。

慰霊祭では、在日本済州四・三犠牲者遺族会の呉光現会長(61)が「真相究明を進め、歴史の教訓を生かさなければならない。次世代につなげていくことは済州でも日本でも重要」と述べた。済州島から参列した遺族の呉貞姫さん(75)は「日本にも碑が建ち、慰霊祭が開かれることに感激している」と語った。

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