済州四・三 76周年大阪慰霊祭

約3万人が亡くなったと言われる済州4・3事件。済州出身者が多く住む大阪では、毎年犠牲者慰霊祭を開催しています。

慰霊碑のデザインについて

慰霊碑のデザインについて 高元秀

慰霊碑には二つの想いが込められています。
ひとつは犠牲者への想いです。
およそ3万人といわれる犠牲者たちに想いを馳せたとき、
浮かんだのは2014年に済州4・3平和財団が公募し、
済州4・3の歌として制定された歌曲
「빛이 되소서−光となりたまえ」でした。
済州道本島に見立てられた台座の中央、
ちょうど漢拏山あたりに立った塔は、
光となり私たちを見守る犠牲者たちを表しており、
正三角形の塔は光の三原色に由来しています。

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もうひとつは慰霊碑の前に立つ人々への想いです。
慰霊碑には済州島すべての里(村)から持ってきた178の石が、
地図に沿って設置されています。
この石たちを前に立つ人々はなにを想うのか。
この石たちには、いまだ様々な事情で故郷、済州島の地を踏むことが出来ない方々が
碑の前に立ち、石に触れ、少しでも遠い故郷と繋がれればという想いを込めました。
また石は70〜120cmと低い位置に設置されています。
これは次世代である子たちの目の高さに合わせたもので、
慰霊の心が受け継がれていくことを祈願したものです。

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ここに「慰霊とは」の問いに答えた当実行委員会共同代表、
呉光現の言葉を記します。
「慰霊ということは?」

  • 歴史を記憶
  • 悲しみの共有
  • 後世に残す
  • 次世代に継承
  • 平和を創りだす

この慰霊碑がこれらの想いに少しでも寄与できることを願います。

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