2021年4月3日 午前11時、韓国済州島で開催されている追念式の開式1時間後、大阪市天王寺区和気山統国寺にて在日本済州四・三犠牲者の法要が開始されました。済州四・三犠牲者慰霊碑に向かって、右側には「在日本朝鮮人総連合会大阪府本部常任委員会」、左側には「在日本大韓民国民団大阪府本部」と「社会福祉法人ハナ集いの会施設長朴清」の供花が並べられていました。
慰霊碑の前にしつらわれた祭壇には、ご飯、おつゆ、魚、肉、果物、ナムル、ジョン、餅、ゆで卵、棗が、供えられていました。ご飯には、9本のスカラがたてられました。これは、私が初めてみる形です。菩薩様から、「多くの犠牲者を慰霊する為に」とご説明頂きました。法要に先立ち、慰霊祭実行委員のメンバーが儒教式のクンジョルを献じさせていただきました。
統国寺四名の僧侶様による読経の響きは、ある時は強く、ある時は弱く、犠牲者の心臓の鼓動のように伝わってきます。四・三遺族や亡き在日済州出身者の姿が蘇り、抑えがたい感情がこみあげてきます。追悼するという静かでありながら、心の中では激しい感情がうずまく時間が流れ、読経が終盤にさしかかった頃、参席者全員が線香をあげました。飲福のお酒を頂くと気持ちが少し軽くなりました。
魚や肉や果物等の飲福は、慰霊祭実行委員会のメンバーで後ほど、頂くことにしました。コロナ禍、済州に行くことはかないません。でも、統国寺に行けば、慰霊碑があり、追悼することができます。境内に据えられた鉢植えの椿は、参席者の心と済州を繋いでいるかのようでした。(梁優子)
*写真は和気山統国寺のFBページよりご許可をいただき転載しました。
去る四月三日、済州4.3犠牲者慰霊法要が、当寺にて挙行されました。 沈黙の歳月を乗り越え挙行することができた法要がありがたく、亡くなった方々の為にお供えを作らせてもらえたこともありがたく、この日を忘れずお花を送ってくださった方々に心から感謝...
和気山 統国寺さんの投稿 2021年4月4日日曜日