日本において済州4・3研究を牽引し、4・3真相究明運動と慰霊事業の中心的な役割を担ってこられた文京洙立命館大名誉教授(政治学、韓国現代史)が、2021年「第15回世界韓人の日」記念・有功同胞褒章受章者として、韓国政府より国民勲章冬栢(ツバキ)章を授与されました。褒章伝授式はさる11月4日、大阪市内のホテルで挙行されました。
4・3に関わる研究や社会的活動はもとより、韓国現代史や在日朝鮮人問題についての優れた研究業績が評価されたものと見られます。心よりお祝い申し上げます。
主要著作
【著書】
『現代韓国への視点』(共著、大月書店, 1990年)
『済州島現代史:公共圏の死滅と再生』(新幹社、2005年)
『在日朝鮮人問題の起源』(クレイン、2007年)
『新・韓国現代史』(岩波新書、2015年)
『在日朝鮮人:歴史と現在』(共著、岩波新書、2015年)
『済州島四・三事件:「島(タムナ)のくに」の死と再生の物語』(岩波現代文庫、2018年)
『文在寅時代の韓国:「弔い」の民主主義』(岩波新書、2020年)
【編書】
『アジアの人びとを知る本⑤ アジアで生きる人びと』(大月書店、1992年)
『ろうそくデモを越えて:韓国社会はどこに行くのか』(共編著、東方出版、2009年)
『増補 なぜ書きつづけてきたかなぜ沈黙してきたか:済州島四・三事件の記憶と文学』(編著、平凡社ライブラリー、2015年)
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以下は、駐大阪大韓民国総領事館Webサイトに掲載された韓国語記事の日本語訳です。
「第15回世界韓人の日」記念有功同胞賞伝授式(11.04)
韓国総領事館は 11.4(木)11:00日航ホテル大阪で「第15回世界韓人の日」記念有功同胞褒章伝授式を開催しました。
家族、 所属団体関係者など60余名が参席し、ともに祝う場をもちました。
大阪総領事館管轄地域の受勲者は以下の通りです。
趙成烈総領事は 「有功同胞褒章は、同胞社会において長年物心両面で献身してきた方々に、大韓民国政府が差し上げる感謝の挨拶であり、このたび褒章を受けた3名の方は、在日同胞社会の中心地である近畿地域で、多様な活動を通じ、日本の同胞社会の発展はもちろん、祖国発展に大きな貢献をしてくださった」として、「在日同胞社会を代表する先輩として、この間の経験と知恵をもとに、後輩たちをよく導き、今後も同胞社会の和合と繁栄、そして祖国の発展のために努力してくださるようお願い申し上げる」と述べました。
関連記事:第15回世界韓人の日有功政府褒賞者名簿(ワールドコリアン新聞2021/10/05)